ニコニコ自作ゲームフェスというものを友達から教えてもらったので、
それにアナログゲームを応募してみようと思い、ただいま製作中です。
これからポケットアーツは、アナログゲーム作品も製作して行きたいと考えています。
現在の状況は、もうほぼ完成状態です。
今回の自作ゲームフェス3には、2作品応募する予定です。
1つはすごろくのレースゲーム、もう1つは、マフィアの暗殺カードゲームです。
ニコニコ自作ゲームフェスというものを友達から教えてもらったので、
それにアナログゲームを応募してみようと思い、ただいま製作中です。
これからポケットアーツは、アナログゲーム作品も製作して行きたいと考えています。
現在の状況は、もうほぼ完成状態です。
今回の自作ゲームフェス3には、2作品応募する予定です。
1つはすごろくのレースゲーム、もう1つは、マフィアの暗殺カードゲームです。
アナログゲームをもう1つ作りました。
マフィアの対戦型暗殺カードゲームです。
すごろくレーシングと合わせて、間もなくニコニコ動画にアップする予定です。
【ゲームタイトル】
七人の殺し屋
【1プレイ時間】
5分~30分
【ジャンル】
対戦型マフィア暗殺カードゲーム
【プレイ人数】
2人~4人(3人以上で遊ぶ場合はトランプ2セット必要です)
【対象年齢】
小学生低学年以上
【必要なもの】
トランプのみ(ジョーカーが2枚あるもの)
または麻雀牌でも可
【概要】
対戦型のカードゲームです。トランプで代用して遊べます。
伏せられたカードの中から相手のボスを探し当てるゲームです。
自分の考えたゲームの企画とか自分が作ったゲームに対して、
すごく意見が欲しい時があります。
何か人に見せる作品がある時、耳が痛い意見でかまわないので聞きたいと思ったりします。
企画段階なら企画案を修正したり、作り終えたゲームならアップデートを検討したりというのをすごくしたいです。
アンケートというものもありますが、
アンケートのイメージは大勢の人から小さい意見をたくさん集めるというイメージです。
対して、私のレビュアーのイメージは、それぞれ各個人がゲームの好みや主観がありながらも、
しっかりと意見を提示する、少数精鋭のご意見番というイメージです。
ファミ通のゲームレビューみたいな感じですね。少数なのでバイアスはかかりますが。
実は以前、アクションゲームの完成後、難易度調整を当時の社内で社員総出でやっていた時、
社内の人間はみんなゲーマーで、そのゲームにも慣れていたため、
「これならおもしろいだろう」と決めた難易度が、一般ユーザーには難しかった
という苦い経験がありました。
その前後にパズドラの「嫁レビュー」の存在を知り、
「社外にレビューしてくれる人とのコネを持つ」ことの重要さを知りました。
少数の人たちの意見を参考にするので、ゲームの好みや主観のバイアスがかかりまくりだと思います。
レビュアーの特性を開発側がしっかりと把握して、バイアスをコントロールすることも重要だと思いました。
どんなゲームジャンルが好きとか、どの年代の人なのかなど。
というわけで、このサイトでレビュアーを募集したいと思います。
対象の資格は不問です。
ゲームはひまつぶし。ライトユーザーです。みたいな人でも構いません。
私の作ったゲームや、テスト版などをプレイして、意見を言ってくれるなら大歓迎です。
連絡がつけばフリーメールで構いません。
メールには広告メールみたいなのは送りません。
私個人からの連絡のみとさせていただきます。
報酬は出せないですけど、作ったゲームのクレジットにお名前(ニックネーム可)を掲載します。
昔、F1を始めモータースポーツにハマっていた頃がありました。
F1以外もインディカー、ルマン、WGP(今のmotoGP)とかを延々と見てました。
もちろんレースゲームを作りたくてしょうがなく、どのあたりにゲーム性があるのか、
実況と解説の人の会話を聞きながら分析していました。
特に解説が名解説でおもしろい人だと、見所や駆け引きのポイントなどを説明してくれ、
自分にとってはそれがなによりの参考資料でした。
このアナログゲームは、
そんなモータースポーツのおもしろさのエッセンスを詰め込んでみたすごろくゲームです。
プリンター
紙とペン
コマ
電卓(あれば楽です)
があれば簡単に出来ます。
近日中にニコニコ動画にアップする予定です。
【ゲームタイトル】
すごろくレーシング
【1プレイ時間】
15分~60分
【ジャンル】
対戦型レーシングすごろく
【プレイ人数】
2人~4人(4人同時レースや、2対2タッグレースも可)
【対象年齢】
小数の計算と四捨五入が理解できるなら小学生低学年から可
【必要なもの】
プリンター、紙とペン、コマ、電卓(あれば楽です)
【概要】
対戦型の新感覚すごろくです。F1ベースの戦略と、重み付けされたジャンケンベースの戦術、両方においてライバルと競い合います。
こんにちは、人狼オンラインXをやってみたはいいが、処刑されたり食べられたりしているhajimeckです。
さて、軍儀ですが。
早速情報収集の続きをしたいと思います。
狐狐狸固(ココリコ)に入る前に、いくつか検証しておきたい箇所があるので、そこを先にやります。
まず、単行本23巻145Pのシーン。
このコマは情報がたくさんあります。
まず駒の数ですが、手前の黒い駒は配置されている数が18個、右側の台に持ち駒と思しき駒が7個置いてあります。
また、対面の白い駒には、25個の駒が配置されています。両方とも駒は合計で25個です。
従って、駒は最大25個の可能性が高く、そのすべてを最初に配置せずに、
持ち駒として持っておくことができる可能性があります。
後の狐狐狸固(ココリコ)の場面で、蟻の王が「済みだ」と言っていることから、
これで初期配置は終了だと宣言する必要があることと、
相手の初期配置が終了しても、その後に自分が好きなだけ駒を配置できるルールであると考えられます。
ちなみに、黒い駒の内、字の表記があり、わかっているものについては以下の通り。
兵4
馬2
忍2
弓1
侍1
砲1
謀1
帥1
白い駒は、以下の通りです。
兵1
馬1
忍1
弓2
砲1
帥1
次に単行本23巻164Pのシーンです。
「左辺から楽に崩せる展開だったはずが…」
「妙なツケの連打で一気に形勢が変わった」
と、ありますが、
ツケというのは、この駒の配置の描写を見る限り、
コムギの駒である白い駒が蟻の王の駒である黒い駒の上にいくつも乗っていることから、
相手の駒の上に自分の駒を乗せ、「取らずにツケておく」という意味でのツケかと考えられます。
そこからさらに、
●「4-5-1筒」
○「2-8-2砦」
と続き、単行本23巻165Pで
「初期配置からまったく活路のなかった忍が、この一手で全盤を支配した」とあります。
この盤面を見てみると、忍が三段目に乗ると驚異的な動きや効果を発揮するようになるか、
または砦が忍や他の駒を強力に助ける効果を持つか、ということが考えられます。
砦という字の雰囲気から考えても、他の駒を助ける効果がある可能性は充分に考えられます。
もっとも、数十手先を読んでの考察である可能性もあるので、
安易にこの局面での駒の動きや効果に結びつけるのは危険なので、参考程度としておきます。
次に狐狐狸固(ココリコ)です。
まずは初期陣形の棋譜です。
●先手、蟻の王
○後手、コムギ
(中略の可能性あり)
(中略の可能性あり)
●7-1-2砦
○1-6-2大将
●9-1-3弓
○3-2-2小将
●済み宣言
初期陣形、狐狐狸固(ココリコ)はこんなところです。
先手の蟻の王の帥は右下9-9-1にいます。
「●9-1-3弓」としているので、二段目になにか別の駒があるはずです。つまり9-1には駒が三枚ある。
なので帥の周りには兵のみ。
これは帥を孤立させるという、将棋では考えられない手です。
玉の周りには守りの駒がいないと防御が成立しないからです。この配置は自殺行為です。
この陣形を再現するとすれば、将棋にない概念を入れる必要がありますね。
続いて、戦局が動き始めてから中中将(ナカチュウジョウ)と呼ばれる指し手までの棋譜です。
(このあたりになってくると原作の盤面が曖昧なので、画像は本当に参考程度です)
「槍三本と左辺の攻防で余の方が駒二枚失う」
「その代償で出来た其方の左翼の死角……!」
「玉砕覚悟でここから攻め寄ると思っているだろう」
「違うな!!」「ここだ!!」
中中将(ナカチュウジョウ)までの駆け引きとして明らかなのが、
七筋から九筋にかけてを起点とした攻防です。
ここの攻防を正攻法で攻め切るか受け切るか、
またはどこかのタイミングで他の筋とつなげて主戦場をシフトするか、
どのような動きの駒をどこに最初に配置しておくかの攻防が繰り広げられていると考えられます。
そして・・・
コムギの呼吸を乱す一手として、蟻の王が放った渾身の一撃、中中将(ナカチュウジョウ)です。
「盤中央からの攻防は無限」「槍三本に対して」と言っているところから、
中将は大駒級の動きをするのではないかと考えられます。
槍というのは、将棋では香車のことです。なので、軍儀でも香車に該当する駒があったとして、
その駒3つに対して対抗できるのは大駒ではないかと考えています。
軍儀で槍と表現する駒が香車と同じ動きをする駒だというのは何の根拠もありませんが、
少なくとも本物の槍が持つ特性から考えて、「射程が長く」、「前方に対して直線的な動きをする」駒である可能性が高いということは言えると思います。
しかしその蟻の王の渾身の一撃に対して、カウンターを放ったのがコムギの次の一手。
この手のみで、蟻の王に対して「詰みだ」と言わせたほどの強力な返しの一手。
中将というのは使い方次第で相当強力な駒だということができると思います。
しかもその上位互換?で大将というのもいるみたいなので、
駒の強さを決めるのは慎重にしなければなりません。
とりあえず今回はここまでとします。
こんにちは、最近まどか☆マギカを見たhajimeckです。
なかなかおもしろかったです。ほむたんがいいと思いました。
さて、軍儀ですね。
まずは情報収集をしてみたいと思います。
原作を精査し、富樫先生が何をイメージしていたかを探ります。
「王を詰むのはチェスや将棋と同じ」
「駒を3枚まで重ねることができ」
「開始時の駒配置も自陣地内なら自由」
「立体的な視点が必要となり、他の遊戯とはやや趣が異なるかもしれない」
プフが最初に軍儀を蟻の王に紹介する際に言っているセリフです。
3枚まで重ねることができるのと、自陣地内での配置自由という条件だけで、
かなり複雑になる気がします。気をつけてルール策定をしないと、とんでもないことになりそうです。
とはいえ、立体的な視点で楽しめないと原作を表現できないので、
可能な限り、いいバランスを探してみることにします。
次に単行本23巻の143Pのシーン。
7-8-2忍(王手であり、詰み)
9-6-1にいる帥を詰んでいます。
つまりこれは、駒にひとつ乗っかった状態で、忍が2マス分、左斜め前方に動けるということですね。
ただ、飛車や角、香に該当する駒の通り道にいた忍をずらし、道を空けて王手をかけたという可能性もあります。
が、その駒の描写がない上に、帥の周りには味方の黒い駒も多くいます。
そしてそもそもそんな回りくどい表現を一局目からしないだろうという推測で、この場合は忍による王手だと考えます。
また、棋譜の表記の仕方ですが、
軍儀の棋譜は、将棋の棋譜の表記の仕方の
「筋(すじ・左右がどの位置か)」→「段(だん・上下でどの位置か)」→「駒」
ではなく、
「段(だん・上下)」→「筋(すじ・左右)」
の順番ですね。逆になっています。そして、さらに「高さ」が追加されているので、
「段(だん)」→「筋(すじ)」→「高さ」→「駒」
となるようです。
最後に蟻の王がこの局を振り返っているときの言葉です。
「地駒に弓を据え、攻防の拠点とする戦略」
「古典的な高矢倉だ…」
「初期陣形も入門書レベル…」
地駒が意味するものは何でしょうか。
最初に自陣内に置いた駒のことを指すのかもしれませんし、
駒を重ねる時に土台となる駒を指すのかもしれません。
「初期陣形も」と後に続けているところから、高矢倉は攻法であり、陣形のことではないですね。
攻法と初期陣形を順番に口にしているものと思われます。
とりあえず初回の情報収集はこんなところです。
何気ない描写からでもいろんな情報が拾えます。
次回は、孤狐狸固(ココリコ)を中心に調べて行きたいと思います。
こんにちは。最近、HUNTER × HUNTERを読んだhajimeckです。
この中で、キメラ=アント編の「軍儀」に興味を引かれたので再現してみようと思います。
以下、ネタバレ注意です。
まず、コンセプトを決めます。
1 「おもしろい」と思える軍儀を作り、ゲームのおもしろさを最優先する
作品中では将棋と囲碁のチャンピオンをいともたやすく倒した蟻の王が、軍儀においては最後までコムギに勝てません。軍儀はそれだけ複雑なゲーム木を持つと考えられますが、複雑なゲームを作り、「これだけ複雑なゲームだったから王はコムギに勝てなかったのだ。」ではなく、簡単で奥が深く、普通に打つのもおもしろいと思える軍儀を目指します。俺たちも軍儀で遊ぼうぜというコンセプトだからです。
2 可能な限り、原作を忠実に再現する
孤狐狸固(ココリコ)や中中将(ナカチュウジョウ)など、原作に登場した陣形や攻法を可能な限り再現することに挑戦します。ただし、ゲームのおもしろさや馴染みやすさとバッティングした場合は、ゲームのおもしろさを優先するものとします。
3 日本の漫画内の架空のゲームを、日本語のブログ内で再現するので、将棋に慣れ親しんでいる日本人向けにルールを策定する。
「ルールは将棋しか知りません」ではなく、世界で親しまれている他の主なチャトランガ系ボードゲームの、将棋(日本)、象棋(中国)、チェス(欧米)、チャンギ(韓国)、マークルック(タイ)のすべての基本ルールを理解した上で、コンセプトに則りルールを取捨選択、制作します。これも、馴染みやすさを優先して、みんなで遊べるようにするためです。状況によっては、他の主なチャトランガ系ボードゲームのルールも、とっつきやすければ取り入れることもあります。
4 原作で表現、示唆されているルール以外のオリジナルルールを、おもしろくなるからといって過剰に加えない
原作で表現されている「駒を重ねる」という概念だけで複雑性は非常に増します。これ以上のルールは過剰に加えず、ゲームルールの整合性を取るためのやむを得ない独自ルール追加も、原作の示唆または将棋のルールに準じるものとします。
5 二人零和有限確定完全情報ゲームの枠内に収める
簡単に言ってしまえば、二人対戦で、勝利敗北引き分けのどれかしかなく、運の要素がなくて理論上は完全に先読みが利き、「伏せたカード」のような、見ることの出来ない情報もない。そういうゲームにするということです。このタイプのゲームは、運の要素がないため経験者が非常に強くなり、おもしろいと思える人が少なくなる可能性があります。しかし、運の要素や隠し要素、零和にならなくなるような点数の概念などを入れることはしません。深く考えて勝負するタイプのゲームだからです。コンセプトとして明記しておきます。
以上で軍儀のコンセプト定義は終わりです。
さて、難しい話が続いたので、閑話休題。
実はこの軍儀、駒が中国の象棋(シャンチー)に非常に似ています。
なので、中国の象棋を買ってきました。
これです。
中国の象棋は、色が分かれています。この辺も軍儀と一緒ですね。
よく見ると、駒に使われている木が割れていたり、インクがはみ出したりしています。中国クオリティですね(笑)
並べてみました。
兵、帥なんかは、軍儀と字が一緒です。砲も、炮で、似てますね。
というわけで、次回は情報収集しながら、ルール決めをしていきたいと思います。
マフィア映画には、アクション映画にはない戦い方の描写があります。
それは、一瞬の決着です。
アクション映画では、銃撃戦などを派手にやりますが、
マフィア映画では一方的な攻撃が多いです。
攻撃が始まるまでは緊張感が漂う演出があって、
攻撃が始まったら片方がもう片方を一方的に攻撃し、戦いが終わります。
なぜこんな戦い方の演出なのかというと、戦いが始まるまでの攻防が見所だからです。
おそらくアクション映画の派手の銃撃戦などは、西部劇からの流れなんでしょう。
派手に撃ち合うというスタイルで魅せる映画。
マフィア映画の場合、最少限度の人数で、被害を最小限に抑えながら、
いかに確実に相手を殺すかということを練ってから攻撃しているので、こういうことになるんだと思います。
確実に相手を殺すためには、大前提として相手に気づかれないで作戦を実行するということが大事です。
知られてしまったら反撃されますからね。
こちらは相手を発見し、相手はこちらを発見しておらず、
殺されかけていることに気づいていないという状況が襲撃にはベストです。
この状況を作り出せば、相手が油断して日常生活を送っているときに奇襲をかけることができます。
よっぽどのトラブルでも発生しない限り、こちらの損害ゼロで相手を屠ることが出来ます。
なので、この状況をいかに作り出すかということが大事です。
攻撃側は相手を発見するために、相手がどこにいるのかを突き止め、
そこにひそかに実行部隊を送り込めばいいのですが、狙われる側も隠れ家に移動したりして、発見されないように努めます。
これが、いわゆる情報戦です。
情報戦の後に、銃撃戦があるわけで、本来は銃撃戦が行われているときは、すでにどちらかが情報戦において優位に立っており、一方的な攻撃しか行われません。
ドンパチやっているときは、すでに勝敗が決しているわけですね。
この情報戦が実際の映画で描かれているシーンを、
私が最も好きなマフィア映画のひとつ、伝説の名作「ゴッドファーザー part1」を使って、例を挙げてみます。
ここから先ネタバレあり注意です。
ドン・コルレオーネ(マーロン・ブランド)は襲撃された後で一命を取りとめながら病院に収容され、危篤状態のドンに対して二度目の襲撃の危機が訪れるシーンです。実は誰もドンの危機を危機とも思わず、病院に護衛部隊を配置したりしないのですが、ドンの息子マイケル・コルレオーネ(アル・パチーノ)だけが危険を察知し病院に向かい、まずドンの病室を移します。
その後で、その場にいたカタギの人間と二人で病院の前で見張り役然として立っているシーンです。
マイケルの危惧通り、敵組織の車が静かに到着します。彼らは攻撃側であり、危篤状態のドンを消そうとやってきたわけで、当然実行部隊は複数人おり、武装もしています。彼らは車の中からマイケルとカタギの人間を見つけます。
対してこちらはマイケルと、カタギの人間一人。武装もなし。本来であればこれでチェックメイトです。
ところがマイケルとカタギの人間は、見張り役然として立っており、
さらにマイケルの機転でコートの懐に手を伸ばし、銃の存在を匂わせます。
実はこれ、情報戦の観点から言うとメッセージは「俺たちは銃を持っているぞ」ではありません。
「我々はすでにここに武装した見張り役を二人配置している。
つまり、襲撃を予期しており、病院の中にも多数の武装した構成員がいる。
そのまま襲撃してくるなら、待ち伏せしている護衛部隊が迎撃するぞ。」
が正解です。だから、その後なにもせずに(なにもできずに)襲撃の実行部隊の車は去るわけです。
今回は被攻撃側のブラフにより窮地を脱したわけですが、
もしマイケルが危機を危機と認識せず行動を起こさなければ、ドンは一方的に攻撃されて消されていたことでしょう。
マフィア映画のこういう情報戦は、見所のひとつです。
というわけで、そんな「発見されたら終わり」「部屋を特定されたら実行部隊を送り込まれて終わり」
というゲーム性があるカードゲームが七人の殺し屋です。このゲームの舞台は病院ではなくホテルですが、
マイケルがやったみたいに、
一度敵に「この辺りだろう」と当たりをつけられた部屋を移動させるということもできます。
ターゲットはどの部屋にいるのか?いかに相手を出し抜いて、自分のボスを守りぬくか?
先にボスを発見したほうが勝ちの対戦ゲームです。発見されたらその時点で負け。敵組織に消されます。
という感じのゲーム性に惹かれる人はぜひやってみてください。
本当は、ホテルならではのロビーやバー、フロント、エレベーター、非常階段など、
マフィア映画っぽい舞台をいろいろ出してみたかったんですが、それは次回以降に回すこととします。
モータースポーツの駆け引きについて、ゲームデザインの観点から見てわかっていることをまとめてみます。
まず、レースゲームでよくある、「遅いCPU車」と「速いプレイヤー車」という構図と違って、
マシンの状態やプロドライバーのテクニックはほぼ一緒。だから、レースゲームのようにガンガン抜くことは無理です。
では、どのようにスピードの優劣がつくかというと、
まず、燃料(ガス)の重さが重要。軽ければラップタイムが速くなる。重ければ遅くなる。
燃料をどの程度マシンに入れておくかで、マシンのラップタイムは変わってくるが、
たくさん入れておいてから走ったほうが、ピットで給油する回数が減る。という形で優劣がつきます。
つまりゲーム性としては、
燃料(ガス)を少なめに入れれば速く走れる。ただし、ピットに入る回数は増える。
燃料(ガス)を多めに入れれば少し遅くなる。でも、ピットに入る回数は減らせる。
ということになります。このトレードオフがモータースポーツでも認識されているらしい。
個人的には、ホンマかいなという感じでした。燃料少なめでそんなに変わるの?と。
なので、ちょっと現実のデータを調べてみました。
F1のレギュレーション(規格、ルール)によると、
「マシンとドライバーを含めた重量はレース週末のいかなる時点でも691kgを下回ってはいけない。」
らしいです。ということは大体700kg。内、燃料については
「燃料タンクの容量は100kgに制限される。ちなみに、2012年では1レースを走りきるのにおよそ155〜160kgの容量が必要とされた。」
だそうなので、フォーミュラカーにおける車体重量の内、燃料の占める割合はおよそ1/7から1/8ということになります。691kgが燃料込みなのか謎なのでおおよそですが。
まあ、車体重量が1/7から1/8も変わるなら、速度も変わるのかなあという感じ。
ちなみに一般車のセダンとかの普通車の重量は、だいたい1400kgくらいが平均値っぽいです。
この場合は1/14になりますね。
話を戻します。
これにより若干の速度差が生まれ、徐々に差を詰め、
ようやく前方のマシンを捉えることができたので抜きにかかるとします。
でもこれが結構大変。
まず、もっとスピードを得るために、前方のマシンの後ろにぴったりくっついて風の抵抗を少なくする必要があります。これはスリップストリームとして有名です。前方のマシンが風よけの代わりになって、こっちのスピードが増すのです。
このスリップストリームの助けを得て、マシンをさらに加速させるスピードを得るわけです。
そして、スピードを得たら、そのままだと前方のマシンにコツンと当たってしまうので、ステアリングを切って横に並ぶ。
でも、この横に並ぶこと自体が危険です。
モータースポーツではレコードラインという最速で走れるラインがあります。
サーキットの横幅は広くても実際に走ってる部分はほぼこのレコードラインです。
レースとかでマシンが一列に並んでる走ってるライン、あれがレコードラインです。
で、このレコードラインじゃない部分は、レース中に走ると少し危険です。なぜなら、みんなが走ってない部分なので、タイヤカスだのなんだのという細かいゴミがいろいろとあるからです。
細かいゴミがあると、200km/hとかの高速で走っているマシンにとっては、致命的です。
滑ってスリップしたり、スピンしたりしてコースアウトしたりするからです。
でもレコードライン上を走ってる前方のマシンを追い抜くには、このレコードラインから一旦はずれなければならない。
追い抜くほうは、細かいゴミの上を走らなきゃいけないわけです。
ブレーキングのタイミングもレコードライン上と同じにギリギリまで待ってたんじゃ、ずるっと滑ってしまう可能性もある。
そういう危険を冒して、前方のマシンの横に並ぶわけです。
横に並んだら、今度はブレーキング勝負です。次のコーナーの入り口で、どちらが先にブレーキを踏むか。基本的には、先にブレーキを踏んだほうが抜かれます。
このブレーキング勝負で勝って初めて、相手を抜いたことなります。
しかも、これだけのステップを踏むには、それなりに長いストレートが必要になります。
コーナーが続いているようなところでは、抜くことが出来ないのです。
つまり、サーキット内に、「ここが勝負所!」というような場所があるわけです。
そこ以外では抜くことはほぼできません。
有名なモナコのモンテカルロサーキットは、サーキットの幅も狭くコーナーが多いサーキットなので、
最初にスタートした順位からほぼ抜いたり抜かれたりということが難しく、
最初にスタートした順位がとても重要だそうです。
以上のことから、実際のモータースポーツは、レースゲームより、抜くことがとても難しい。
最近は抜くことが難しいレースゲームも多いですけどね。私自身はそういうゲームが好みです。
すごろくレーシングは、そういうレースが出来ることを目指して作りました。
ブレーキングとかライン取りはないですが、
「ここが勝負所!」というところで仕掛けたりするゲーム性を入れてみたつもりです。
ただ、すごろくレーシングでは、ドライビングテクニックの部分は全部ジャンケンにしてしまっているので、
今後は、ライン取りや抜き方、ブレーキングをいつまでやるかなどの、
細かいドライビングテクニックも駆け引きできるような、
アクション要素のないレースシミュレーションというのも作ってみたいと思っています。